【論】 特許異議申立の成立可能性(1)
近々施行される特許異議申立制度について、今回は異議申立成立の可能性について検討してみました。
特許異議申立制度においては、特許を維持すべき旨の決定がされた場合、この決定に対する不服を申立てることができません(改正特許法114条5項)。
では、特許を維持する決定に対して、申立人が採り得るアクションはというと、当事者となって特許無効審判を請求することとなります。特許無効審判を審理するのは、特許庁の審判官です。言い換えれば、特許庁には、再度審理するチャンスが訪れると考えられます。
それに対して、特許取消決定に対しては、その取消決定を不服に思う場合は、特許権者は訴訟を提起することになります(改正特許法178条1項)。当然、訴訟を審理するのは(知的財産高等)裁判所です。ただし、被告は特許庁(長官)です(特許法179条)。
維持決定に不服があった場合、次に審理するのは同じく特許庁。
取消決定に不服があった場合、次に審理するのは裁判所。しかし、特許庁は被告として関与することになる。
いずれにせよ不服が申し立てられるとして、審理する立場でいたいのか、それとも審理される立場にまわりたいのか。
さぁ、どちらでしょうか。
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