【考】質の高い特許
研究成果を、発明にまで昇華して、特許化する。この考え方が肝要です。
研究者さんや会社さんの中には、研究成果=発明、もっといえば研究成果=特許、と考えておられる方がいます。
しかし、実際には、研究成果と発明との間には隔たりがありますし、研究成果と特許との間については言わずもがなです。
研究成果を発明にまで昇華するには、様々な視点が必要になります。
大きく分けると、科学的視点とビジネス的視点になるのでしょう。
科学的視点では、研究成果から、どうしてそのような事象になったのか、そのような事象を踏まえればどういう展開ができるのか、不足している実験データは何か、などについて検討します。
ビジネス的視点は、研究成果からどのような商品・サービスに展開できるのか、どういった第三者の行為を阻止できるのか、などについて検討します。
このうち、ビジネス的視点は、社内の知財担当者、営業・マーケティング担当者の方に助言をいただくことができます。
一方、科学的視点となると、なかなか難しいのではないでしょうか。
質の高い特許は、つまるところ、質の高い発明から生まれます。
研究成果について、科学的な理論や推測、それらに基づく裏付けとなる実施例が用意できないと、研究成果がそのまま発明になってしまい、質の高い特許に至りません。
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私は弁理士業務の傍ら、技術士業務をしています。
技術士業務というのは、技術コンサルティング。もっといえば、研究成果を分析して、発明へ昇華するように相談・助言・支援をしています。
何に基づいてこれらをしているか、といえば、製薬会社での研究開発経験、ということになるのでしょう。
もちろん、技術コンサルのみならず、その後の特許化まで担当させていただいています。
研究成果を発明へ昇華し特許化に至るまで、ワンストップサービスで提供する、というのが私どもの売りになるのでしょう。
ただし、私どもが担当させていただくのは、比較的時間的なゆとりがある場合や新規事業のための研究開発をする場合が多いです。
日常的に研究成果をつぶさに分析し、逐一フィードバックして、さらなる研究成果を得る、というサイクルを素早く回すためには、技術コンサルの専門家の方が向いているのかもしれません。
そこで、技術コンサル、特に技術士の活用をお勧めします。
実際に、弊所にご依頼いただく際に、技術士を伴ってご依頼いただく場合があります。
その場合は、私どもは弁理士として集中できるので、出願人(発明者)-技術士-弁理士という関係で、非常に質の高い議論ができます。
また、追加の実験など、やるべきことがフォーカスされますので、ムダを省くことが可能ですし、スケジューリングもスムースになります。
今の50代、60代の技術士は、一貫して一つの会社で腰を据えて研究開発に従事された方が多く、みなさん経験豊富です。
一例を挙げれば、私の製薬会社時代の元研究所長(元上司)も技術士として活躍されています。
技術士の紹介が必要であれば、いつでもご相談ください。ご希望に応じた技術士を紹介させていただきます。
弁理士 森本 敏明
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