【評】 「サッカー『海外組』の値打ち」

タイトルが気になって、下記の本を読んでみました。

本書はサッカーの本ですが、私はそれほどサッカーが好き、というわけではありません。贔屓のチームも特になく、ワールドカップやオリンピックの日本代表の試合をテレビ観戦する程度です。本書を手にした理由は、香川選手、長友選手、本田選手などの海外移籍選手が、どうして現地で成功したのかということです。彼らは、日本人特有の優れた資質を有しているのはもちろんのこと、日本人特有の問題点を克服しているのだと、本書はいっています。彼らは、本当に例外的な存在なんですね

本書では、他の人種と比べた際の、日本人の優れた点が挙げられています。それは、動体視力と敏捷性。目が良く、素早さに優れているというのだというのです。その反面、戦術面がなっていないのだとか。うまくいっているときは機能するのですが、状況が悪くなった際に個々の判断が鈍り、打開策を打てないのが日本人の特徴だそうです。なるほどなぁ、と思いました。我々日本人は、何事も目で追い過ぎているかのしれません。その結果、見たものに引きずられ、イマジネーションが欠如してしまっている。これは、スポーツに限らず、ビジネスにおいてもいえることではないでしょうか。

日本人選手の前に立ちはだかる最大の壁は、やはり言語だとか。我が国は、いつかどこかで、この問題を根本的に解決しなければならないんでしょうね。

本書は、サッカーに興味のある人はもちろんのこと、日本人の資質に興味のある人にもお勧めです。

弁理士　森本　敏明

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