1. TOP
  2. 知的財産
  3. 【考】 読書と日本語学習

【考】 読書と日本語学習

今朝の読売新聞に、読書週間世論調査の結果が載っていました。

回答者のうち、20歳代、30歳代の割合は合計で20%弱と少なかったのですが、興味深い結果となっています。

1ヶ月間に本を読んだ人は48%で、昨年度よりは向上しているものの、相変わらず50%を下回っています。

そして、本を読んだという人でも、月に1~2冊しか本を読まない人が過半数を占めています。

逆に本を月3冊以上読む人は、全体で2割にも達しません。このような人は、ブックワーム(本の虫)とはいえないまでも、読書家または趣味が読書であると胸を張っていえるのかもしれません。

* * *

私はというと、実務書を除けば、やはり月に3冊程度は読んでいると思います。

どういうものを読んでいるのかというと、多いのが、実用書とまではいかないサイエンティフィックな読み物。

これに、小説、関心のあるテーマについて論じたもの、歴史もの、ノンフィクションなどが続きます。

自分の趣味に合えば、ジャンルは問わないといえるのかもしれません。

ただし、自己啓発に近いビジネス書は読まなくなりました。

読んでいて、「本当かな」とつい疑ってしまうからです。

ビジネスに王道はなく、トライアル・アンド・エラーで模索するしかない、という結論に達しているからなのかもしれません。

* * *

先ほどの調査結果に戻って、本を読む理由・読まない理由がいろいろと書かれています。

本を読む理由に多いのが、知識・教養・仕事・趣味をキーワードとするもの。

このような理由に反対するつもりはありませんが、私は読書で得られる最大の効果は「日本語文章の学習」だと思います。

文章の組み立て、言葉の使い方、接続詞の有無、能動態・受動態の使い分けなど、他人の文章から得られることはたくさんあります。

もちろん、ときには反面教師になるものもあります。

例えば、小説などで、台詞部分が話し言葉で書いており、読んでいてイヤだなと思ったら、文章を書く際に口語調にならないように気をつければいいのです。

スタッフにも読書を勧めています。なんでもいいから読むようにと。

文章を上達するためには、他人の文章を読み、真似ることからはじめるのが何よりも効率的です。

語学の学習全般にいえるのかもしませんが、単語だけではなく、文章(構文)を記憶して、つまり、データベース化して、適宜それを使えるように訓練するのが肝要だと思います。

弁理士 森本 敏明

To the NEXT STAGE ~知的財産を活用して次なる段階へ~

>>> [化学、バイオの特許出願なら] モリモト特許商標事務所
>>> [化学、バイオの特許調査なら] (株)モリモト・アンド・アソシエーツ

他の弁理士の皆様のブログはこちら↓
http://samurai.blogmura.com/benrishi/

* RSS FEED