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【閑話】 自宅での映画鑑賞法

私の趣味の一つは、映画を観ること。映画館で観るのも好きですが、自宅でくつろぎながらDVDを観賞するのも好きです。

どちらも本編を楽しむことに変わりはないのですが、自宅で観るときは別の楽しみ方があります。最近のDVDでは、特典映像として、本編で使われなかった映像が納められています。また、監督による作品に対するコメントを副音声で聴けるものも多いのです。このようなDVDに対しては、私は以下のような愉しみ方をしています。

(1)本編を主音声(劇場と同じ音声)で観賞する
(2)本編から省かれた特典映像を主音声で観賞する
(3)特典映像を副音声(監督による作品コメント)で観賞する

まずは、劇場で観賞するのと同じように本編を愉しみます。誰もがDVDを入手したときにする、普通の映画鑑賞ですね。

次に、カットされた特典映像を観ます。このとき、何でこれらのシーンがカットされたのかを考えながら観るのです。「このシーンは説明的過ぎるのではないか」、「このシーンは何の伏線にもなっていないのではないか」など、アレコレと思案を巡らせます。この作業が意外と愉しい。

最後に、カットされたシーンに対する監督のコメントを聴きます。先ほど考えたシーンがカットされた自分なりの理由について、監督のカットした理由と整合しているのか、答え合わせをするんですね。答えが合っていたら嬉しいし、間違っていたら悔しく思うものです。

また、それだけではなく、素直に監督の映像への拘りが聴けて面白い。原作がある場合、カットされたシーンは原作にある場面を描いているものが多いのですが、あえてそれらを削除しています。その理由を通して、原作と映像とのギャップに対する監督の拘りというか哲学を垣間見るのが愉しいんです。

ちなみに、このような映画監督の哲学は、特許明細書を作成する際にクレームと実施例とのギャップに悩む我々弁理士の哲学にも相通じるものがあるように思います。・・・というのは、ちょっと強引でしょうか。

弁理士 森本 敏明

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