【考察】夢や目標を妨げるもの
夢や目標はどのように決まるのかを考えてみました。
まずは、以下の問題を考えてみてください。
===
ある博士には男の子の子供がいました。
ある晩、博士は、警察から、「あなたのお子さんが怪我をしたので、至急病院にお越しください」という電話を受けました。
病院に着いた博士に、警察は言いました。
「あなたはこの子のお父さんですね?」
博士は答えました。
「いいえ、違います」
さて、このようなことはあり得るでしょうか?
===
文字で読むと、すぐに答えがわかるかもしれません。
でも、この問題を、ご家庭のお子さん(小学生~高校生)に、口頭でしてみて欲しいのです。
メディアに触れているお子さんほど、回答できないと思います。
というのも、「博士」と聞いて思い浮かぶのは、老齢の男性、だと思うからです。
では、なぜ老齢の男性なのでしょうか?
おそらく、今の子供だと、博士として思い浮かぶのは、ポケモンのオーキド博士、名探偵コナンの阿笠博士あたりだと思います。
そして、共通しているのは、老齢の男性、ということです。なにも、今にはじまったことではないのですが、未だにそうなのです。
先ほどの問題の答えはもうおわかりでしょう。博士は母親だったのです。
学校で教わる、二度のノーベル賞を受賞した「キュリー夫人」。
キュリー夫人をキュリー博士とよぶ人は、日本にはいないでしょう。
また、キュリー博士といって、キュリー夫人を思い浮かべる人は少ないのではないでしょうか。
固定観念は、子供時代に植え付けられます。
子供たちがYouTuberになりたりと思うのは、画面を通してYouTuberに接しているからです。
そして、YouTuberがお金を稼いでいるからとか、そういうのではなく、自分もYouTuberになれる可能性があるから、YouTuberになりないのだと思います。
女の子が自分も博士になれるとは思っていないでしょうし、男の子が老齢の博士に憧れるはずもないでしょう。
これでは、国が目指すような、優秀な博士を多く輩出することは無理です。博士になれるとも、なりたいとも、多くの子供が思っていないのですから。
夢や目標を妨げるものの一つは、固定観念です。
情報の送り手は一方的な固定観念を植え付けてはいけなく、情報の受け手は固定観念に縛られてはならない、と思います。
知財を扱う身であれば、このことを肝に銘じるべきでしょう。
そして、願わくば、コンテンツの提供者には、比較的若めの女性及び男性を博士に据えて欲しいと思います。
■ ■ ■
本記事を含め、当ブログの内容についてご意見・ご質問のある方は、Twitterにて気軽につぶやいてください。
当所の公式アカウント(@pa_morimoto)に直接メッセージをいただいても結構です。
いただいたご意見・ご質問は、Twitterにて、あるいは当ブログにて回答させていただく場合があります。
宜しくお願い申し上げます。
弁理士 森本 敏明
To the NEXT STAGE ~知的財産を活用して次なる段階へ~
>>> [化学、バイオの特許出願なら] モリモト特許商標事務所
>>> [化学、バイオの特許調査なら] (株)モリモト・アンド・アソシエーツ
他の弁理士の皆様のブログはこちら↓
http://samurai.blogmura.com/benrishi/