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【特許】特許明細書作成の習熟期間

 

特許明細書を一人前に書けるようになるには、どれくらいの期間が必要でしょうか?

 

先日、採用面談をしたところ、上記の質問を応募者から受けました。

そのときは、そのとき考えたことを回答しましたが、改めて考えてみました。

そもそも、特許明細書には何を記載すべきでしょうか。

ここでポイントは、どのように書くか、ではなく、何を書くか、ということです。

そして、何を書くか、と問われれば、それは、書くべきことを書く、という回答になります。

つまり、特許明細書が書けるようになる、ということと、特許明細書に書くべきことがわかるようになる、ということとは同義だと思います。

もちろん、日本語文章の書き方だとか、特許明細書における特有の言い回しだとかを習熟する必要はあります。ただ、これらを習熟する期間はそれほど長くはないでしょう。

さて、では、特許明細書に書くべきこと、ですが、これは何でしょうか。

特許明細書は、「発明の詳細な説明」なわけですから、書くべきことは発明を説明する事項ということになります。

当然、発明によって変わってくるのです。

そして、発明が理解できるのであれば、特許明細書に書くべきことが自ずとわかってきます。

そうであるなら、特許明細書作成のための習熟期間は、発明の理解力が身に付く期間と言い換えられるかもしれません。

こう考えると、特許明細書を何百件書いたことがあります、というのは、その人の特許明細書の作成能力を保証するものではない、といえるのではないでしょうか。

何百件書いたところで、発明の理解力が備わっていないまま書いているのであれば、その特許明細書の内容が良いとはいえません。

発明相談をして、弁理士が発明について理解しているようであれば、その弁理士が作成する特許明細書には期待できると思います。

でも、そうでないのであれば、過度の期待は危険でしょう。

さて、さらに話を進めてみます。

発明の理解力を高めるためには、どのようにすればよいのでしょうか。

申し訳ありません。話を進めてみたところで、行き詰まってしまいました。

これには王道はない、と思われます。

日々の積み重ねが必要でしょうし、過去のビジネス経験も関係してきます。多少のセンスも必要かもしれません。

でも、発明の理解力に自信をもてるようになったら、特許明細書の作成に少しは自信をもっても良いのかもしれませんね。

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弁理士 森本 敏明

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