【読書】面白かった文芸書2作品
出張の機会に、読書などはいかがでしょうか。
最近は、沖縄、名古屋、三重と、出張が続いています。
飛行機や電車に乗っていて、仕事をするのもいいのかもしれませんが、まとまった時間を利用して読書をするのもいいのかもしれません。
そこで、サクッと読めて、面白かった2作品を紹介します。
1作品目は、宮島未奈著 「成瀬は天下を取りにいく」。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店(滋賀県)。
このイベントに際して、行動を起こす成瀬とその周りの人たちの青春小説です。
成瀬は変わった性格の持ち主。
成瀬の内面というよりも、成瀬と行動をともにする友人たちの視点で成瀬が描かれています。
成瀬を中心とした群像劇といえるのかもしれません。
ただし、最後の章では、成瀬の内面が描かれています。
少し成長した姿も窺い知れます。
最後だからかな、と思っていたら、どうやら続編「成瀬は信じた道をいく」が発売されたようです。
2024年の本屋大賞にもノミネートされており、大層な人気作なので、さもありなんということでしょうか。
本作を一言で表すと、痛快な青春小説。
頭を空っぽにして、ただただ成瀬の行動を文字で追うのが楽しいです。
「隠蔽捜査」の竜崎に似ているところがありますが、あそこまで奇抜ではありません。
というか、自分の考えをもって行動すると、周りからはどうしても奇異な目で見られるのでしょうね。
強引に仕事の話と結びつけますと、コンサルティング論の講演をするときにはいつも、コンサルタントは視点がブレてはいけない、といっています。
視点がブレていては、説得力がゼロですからね。
ブレない主人公を求める方には楽しめる作品だと思います。
2作品目は、「あなたが誰かを殺した」。
東野圭吾著作ということで、完全なミステリー小説です。
「新参者」などの加賀恭一郎シリーズの最新作ですね。
本作では加賀恭一郎は司会進行役として参加しており、彼の内面は描かれないので、シリーズ未経験でも楽しめると思います。
私も、加賀恭一郎シリーズの書籍は初めてでした。
一方で、映像作品の「麒麟の翼」、「祈りの幕が下りる時」は映画館に観に行っています。
加賀恭一郎を演じるのは阿部寛で、彼の演技×ミステリーを楽しむために映画館に足を運んだんですね。
実は、本作を読み始める前は、加賀恭一郎シリーズだということは知りませんでした。
なにか面白い小説はないかなと妻と一緒に書店に行ったところ、これが面白いって評判だよ、と紹介されたのが本作でした。
それならば読んでみようと思って読んでみたら、面白かった、という結末でした。
ただ、私の中で、加賀恭一郎=阿部寛、とイメージしながら読んだので、読みやすかったのかも知れません。
また、本作はミステリーですが、事件が起きて、犯人を捜す、というのが一方通行だったのも良かったと思います。
なかには、事件が起きて、犯人を捜していたら、また事件が起きて・・・、というのもありますが、これでは話が複雑になります。
本作は、事件パートが短く、犯人究明パートがたっぷりとあって、腰を据えて犯人捜しを楽しめます。
ミステリーに馴染みのない方にこそ、お勧めできるかもしれません。
ところで、阿部寛ですが、今では俳優として有名ですが、個人的にはメンノン(MEN’S NON-NO)のモデルとして印象に残っています。
というのも、姉が彼のスゴいファンだったのです。
ただ、当時は、どちらかといえば、風間トオルの方がテレビに出ていたりしたので、どうして阿部寛なんだろうと、当時小中学生だった私は不思議に思ったものです。
阿部寛は格好いいんだけれど、シャイな感じで、いかにも理系なイメージでした。
それが、いまや、その性格も相俟って、押しも押されぬ俳優になっています。
姉の先見の明はスゴいな、と今振り返れば思ったりもします。
もちろん、子ども時代から知っていますし、私も今ではすっかりと大ファンです。
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今回は書籍2作品を紹介しました。
いずれも軽く読めるので、移動のお供にいかがでしょうか。
弁理士 森本 敏明
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