【昔話】 英国留学で得たもの
はるか昔、といっても大学4年生のときに、英国ロンドンにあるImperial College Londonの医学部に少しの間留学した経験があります。
当時は大学での研究に明け暮れていた学部生。大学院への進学を希望していたので、就職活動をすることなく、実験漬けの日々をおくっていました。そして、研究室の担当教官が、若いうちに世界を見ておくのもいいだろう、といって下さり、当時共同研究していたImperial College London医学部の研究室に送り出してくれました。
ロンドンでの経験は、私のその後の人生を変えたと思います。この経験がなかったら、今の自分はなかったのではないかと思うほど。一言でいえば、視野が広がりました。言い換えれば、自分がいかにちっぽけな存在であったかということを再認識できました。そして、何事も言葉にしなければ通じないんだ、ということも学べましたね。伝える力の強さが理解できたのだと思います。
当時は英会話が全くできませんでしたので、最初の1ヶ月は本当に地獄でした。店で何かを注文しても通じない。言い直しても一向に通じなかったのです。そうすると、自信がなくなり、声も小さくなります。そして、さらに通じなくなります。悪循環ですね。そんな毎日を送っていくうちに、ひどいホームシックにかかったのを覚えています。大学に入ったときから親元を離れていて、ホームシックとは無縁だと思っていたのですが、留学中は毎日のように実家や日本の友人に電話していたのを覚えています。日本語に飢えていたのかもしれません。
言葉は通じないし、見るもの・聞くものすべてが英語。まあ当然なのですが、少し甘くみていました。精神的にかなり追い込まれたように思います。しかし、おかげで、アイデンティティを一度リセットして、リボーンできたように思います。また、2ヶ月、3ヶ月と過ごしていくと、さすがに生活に慣れてきました。友人もできましたしね。互いの国の料理を作り合って、あなたの国の料理は美味しいなぁ、といったようなこともして楽しむことができました。
他にもいろいろと経験することができましたが、特に思ったことは、日本は世界的に恵まれているということ。これはお金持ちだという意味ではなくて、日本はなんだかんだといって世界の人々に一目置かれているということです。もちろん、その根底にあるのは経済力なのでしょう。反面、当時は、明らかに一段低く見られている国もありました。それらの国に比べれば、日本は別格扱いでした。
そして、そうであるならば、日本の会社が世界に出ないのはもったいない。そう強く感じました。現在に至っても、他国の台頭があるとしても、日本ブランドが地に落ちたとは到底思えません。そう思うからこそ、海外に進出する皆様を少しでも多く支援したいと思ってこの仕事を続けているのです。外国出願を積極的に推奨しているのは、こういった経験があるからだと理解していただければ幸いです。といっても、そんなことは言われなくてもわかっているというお客様がほとんどで、海外への進出や外国出願を全く考えていないお客様は私が担当させていただいている中にはいないんですけどね。
弁理士 森本 敏明
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